秋を見つける・・・
1955年、NHKの特別番組で初めて歌われた童謡。
ちいさい秋みつけた・・は、
サトウハチローの健全にセンチメンタルな言葉と
中田喜直の微妙な揺らぎを持った旋律の佳曲。
いや、秋を歌った日本のうたの白眉と言っても良いかも。
小生のふるさとはまあ田舎と言っても良い日本海側の県で
海に山に野に自然は充分に残っている・・
紅葉は山地から降りてきて村の軒を染め街の並木を彩る。
其れが想像以上に美しい・・下手な観光名所よりも。
あと、小生の故郷の秋は・・・食い物が旨い。
炊きたての新米をはじめとして種々の野菜、山の茸、果実
冬を目前に日本海の魚は微妙に脂がのり
川を遡上してくる鮭のひと塩なんざあ垂涎の代物だ。
まあ、値段も相応に高かったりはするけれど。
そして何よりも酒・・白玉の歯に沁み通る冷やが堪らない。
まあ、その割に最近まで純粋県産の酒米が無かったりしたが
今では越淡麗という美禄の母体が生まれている。
此れで醸した村上大洋盛の純米大吟醸は当に美禄。
竹林に佇む肢体だけは成熟した童女のような
無垢と芳醇の入り混じった贅の極みの如き美酒である。
一合千円の小売価格故、晩酌に毎夜とは行かぬのが何だが。
毎年、この故郷で小生は何か一つ新しい秋を見つけてきた。
元の仕事柄、県内くまなく走り回った為もあるが・・
其れだけこの故郷、越後は豊かで美しい国だと今は思う。
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